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『MMT立脚財政支出膨張論がダメなわけ』への反論

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「MMT立脚財政支出膨張論がダメなわけ」への反論です。NetIB-Newsというサイトの2020年08月05日の植草一秀氏の記事です。

例によって反論の前に、MMTの基本理論を三橋貴明著「知識ゼロからわかるMMT入門」から引用します。
(1)自国通貨を持つ政府は、財政的な予算制約に直面することはない
(2)全ての経済は、生産と需要について実物的あるいは環境的な限界がある
(3)政府の赤字は、その他の経済主体の黒字

の3つです。

なお、本記事で引用するグラフ(http://mtdata.jp/contents_top.html)は、10年以上財政破綻論と闘っている三橋貴明氏の好意によります。
 では、反論を試みます。

日本は完全に五流国に転落している。
国民の貴重な財政資金を透明・公正に配分することこそ何よりも求められている。

消費税減税
最低賃金引き上げ
生活保障拡充
の3つに絞って巨大な財政資金を配分すべきだ。

前半部は、正論が続きます。

近年MMT論議がかまびすしい。
通貨発行権を有する一国政府が国内で国債を発行、消化する限り、財政赤字を拡大することに問題はないとする主張が展開されている。
いくらでも財政赤字を拡大させて、市民に対する財政支出を拡大すべきとの主張が唱えられている。

しかし、この主張に傾きすぎることは適正でない。
市民は無制限、無尽蔵の財政赤字拡大に賛同しない。
他方、経済理論の視点から見ても、この主張は正当性を有しない。

植草先生は、MMTについてきちんと勉強したのだろうか。「いくらでも財政赤字を拡大させて、市民に対する財政支出を拡大すべきとの主張が唱えられている」とは、誰が主張しているのでしょうか。
 前掲したMMTの基本的考え方の「(2)全ての経済は、生産と需要について実物的あるいは環境的な限界がある」に従えば、「いくらでも財政赤字を拡大」させろとはMMTは言っていません。

極端な事例を考察することによって本質が見える。
日本で政府が国債を増発し、その国債を全額日銀が引き受けて財政支出を拡大するケースを考察する。
すべての国民に1人1億円の現金給付を行う。

財源は国債発行により、その国債を全額日銀が引き受けることとする。
赤ん坊からお年寄りまで、すべての国民に1人1億円の現金が配られる。
財源は国債発行で、日銀がすべての資金を融通する。
国債追加発行額は給付人口が1億人なら1京円ということになる。

この施策を実施すれば、確実に物価水準が上昇する。
インフレが誘発されることになる。
財務省の財政再建至上主義は完全な間違いだ。
日本政府は資産超過の経済主体で財政破綻のリスクは皆無だ。
しかし、財政赤字の膨張を完全に放置して放漫財政を実施することにも正当性はない。

植草先生は、MMTに関する書籍または論文等を読まれていないのではないでしょうか。MMTでは、インフレ率を財政出動のリミットとしています。供給力を超えて財政出動すれば、インフレになるに決まっています。

インフレギャップとデフレギャップ

ご本人がおっしゃるように全く「極端な事例」です。MMTに対する反論になっていません。ご自分の不勉強を晒してしまっています。

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