文明の盛衰サイクルには法則がある、という考えがあります。考えというよりも厳然たる事実といってもいいと思います。文明の盛衰サイクルについての3つの見方について書きます。
- 文明法則史学
- ガイアの法則
- ユガ(インド哲学)
文明法則史学とは
文明法則史学とは、村山節(むらやま みさお 1911年~2002年)さんが発見した文明の盛衰サイクルに関する法則です。簡単に言うと、東西文明の興隆時期が800年毎に入れ替わっており、各文明の周期は1600年になる、というものです。 私がまだ20代前半のときに村山節さんの本を読んだときは、仰天したものです。
文明法則史学によれば、西暦2000年頃を境目に、西洋は衰退していき、東洋は興隆していきます。
ガイアの法則とは
ガイアの法則とは、千賀一生著「ガイアの法則Ⅰ」 「ガイアの法則Ⅱ」にかかれている文明の盛衰サイクルについての法則です。ガイアの法則によれば、人類文明はまるで物理法則のようにその焦点を移動しながら盛衰を繰り返しています。本書は、著者の意識が過去にタイムスリップしてシュメールの神官との会話を通じてガイアの法則を知っていく、という構成になっています。 ガイアの法則を簡単に説明すると次のようになります。
- 1つの文明の盛衰の周期は、地球の歳差運動周期25777年の1/16である1611年である。
- 地球上の文明の焦点は、地球の円周360°を1/16した22.5°毎に移動する。
- 東回り周期と西回り周期がある。一方の周期が興隆しているときは、他方の周期は衰退している。
- 1/16のリズムは、文明の盛衰以外にもみられる。
- 身体バイオリズムは、1年365日の1/16=22.8日
- 睡眠のリズム90分=24時間(1440分)の1/16
- 現在は、 地球の歳差運動周期25777年の中でも最も変化の大きな時期にあたる。
- 1995年を境に、文明の焦点は西洋から東洋に移っている。その地点は東経135°(日本標準時子午線)である。価値観的には、分離・対立から融合・調和へ変化する。

ユガとは
Wikipediaの「ユガ」から引用します。
ユガ(Yuga)は、インド哲学において、循環する4つの時期からなる「時代」の名前である。4つの時期とはサティヤ・ユガ(英語版)[1]、トレーター・ユガ(英語版)、ドヴァーパラ・ユガ(英語版)、そして最後にカリ・ユガである。
さらに、スワミ・スリ・ユクテスワ著「聖なる科学」から要点を書きます。
- 太陽は、対になる星の周りを周回しながら宇宙大中心の周りを周回している。
- 太陽は対になる星の周りを1周24000年で回っている。
- 太陽が宇宙大中心に最も近づいたとき人類は知的・精神的・物質的に最高点に達する。図の最上部。
- 太陽が宇宙大中心から最も離れたとき人類は 知的・精神的・物質的に最低点に達する。図の最下部。西暦500年。
- サティヤ・ユガ の長さは、前後の移行期400年プラス本格期4000年で、合計4800年。ただし、サティヤ・ユガ は上昇期から下降期へ連続するため実質9600年となる。人間は、宇宙のすべてを理解する。
- トレーター・ユガの長さは前後の移行期300年プラス本格期3000年で、合計3600年。人間は、宇宙の「磁気的力」を理解する。
- ドヴァーパラ・ユガの長さは前後の移行期200年プラス本格期2000年で、合計2400年。人間は、宇宙の「電気的力」を理解する。
- カリ・ユガの長さは前後の移行期100年プラス本格期1000年で、合計1200年。ただし、カリ・ユガ は下降期から上昇期へ連続するため実質2400年となる。 人間は、目に見える物質しか理解できない。
- 現在は、上昇期のドヴァーパラ・ユガにある。

約15000年前から始まったとされる日本の縄文時代は、 サティヤ・ユガのほとんどをカバーすることになります。 縄文時代の遺跡には、争った跡が見られないのもうなずけます。
伝説のアトランティス文明は、12000年前に突然の地殻変動で滅びたとされていますので、 サティヤ・ユガになりますね。
世界最古とされるシュメール都市文明は、紀元前3500年からとされているので、 下降期のトレーター・ユガにあたります。
類似性
文明法則史学、ガイアの法則、ユガの類似性について書きます。
1600年周期
文明法則史学では、1つの文明の盛衰サイクルは1600年とされています。ガイアの法則では、1611年ですのでほぼ一致しています。また、東西文明が800年で入れ替わるのも一致しています。
大周期
ガイアの法則では、地球の歳差運動周期25777年が文明盛衰の大きなサイクルとしている一方、ユガでは24000年です。誤差は約7%でほぼ同じとみてもいいかなと思います。もっとも、ユガの24000年の根拠は太陽が対の星を一周する期間とされていますので、地球の歳差運動周期とは異なります。
文明の中心は西洋から東洋へと移行する
文明法則史学とガイアの法則では、これから文明の中心は西洋から東洋へ移行するとしています。特にガイアの法則では、東経135°とピンポイントで示しています。
ユガでは、東西文明をわける考え方はないように思います。
3つを総合すると
文明法則史学、ガイアの法則、ユガを総合すると次のように言えるのではないでしょうか。
- これから文明の中心は西洋から東洋へ移行する。特に、東経135°つまり日本が文明の中心となる。
- 分離・対立の価値観から融合・調和の価値観へ移行する。
- 人類は精神・物質の両面において進歩の過程にある。
ユガにおいては、人類は進歩してもいずれまた衰退していくことになります。これはなんとも残念ですが、失われた古代文明の伝説やオーパーツのことを考えるとあながち否定できません。
できれば大きなサイクルを描きつつも、螺旋状に進歩を続けてほしいものです。